マテハン機器との通信プロトコル

マテハン機器(自動倉庫、コンベア、無人搬送車など代表的)は上位の情報系システムと連動するために上位システムはマテハン機器と通信を行います。
 マテハン機器の通信相手として代表的なものはシーケンサですが、シーケンサの代表的プロトコルとして三菱MELSECコミュニケーションプロトコルがあります。このプロトコルは上位システム側で通信プログラムを作るだけでシーケンサ側で通信プログラムをユーザーが作る必要がないので多く利用されます。
例:MELSECコミュニケーションプロトコル
Melsec手順

 この例では上位システム(管理機)がTEXT1でシーケンサの読み込みコマンドを送信し、TEXT4でシーケンサからデータを読み込み、その後、管理機が読み込み完了したかその応答をTEXT2で返しています。(注:TEXT5は読込失敗したときにセットされるデータです。)
 この例は正常系ですが、これ以外に通信異常シーケンスがあります。信頼性を確保するため、プロックチェックコードや再送手順が決められています。

 通信媒体はシリアル通信(COMポート)あるいはLANソケットですが、プロトコルはアプリケーション側で実装します。

 マイコン搭載のマテハン機器の場合には経験上、個別手順による通信となるようです。私の経験では機器個別の簡易手順とBSC手順の方法がありました。

・簡易手順 ・・・ 上位システム側から指示を投げ、後は状態確認コマンドにより作業状態が完了したか監視するような方法。プロトコル自体にデータロスなどへのリカバリーが無いのでアプリケーション側で通信エラー時のリカバリーをする必要があります。
簡易手順

・BSC手順 ・・・ 伝送制御にBSCプロトコルを用い、コマンドをその伝文で送信する方法。

BSC手順

 上記いずれの方法もマテハン機器側の仕様によるので情報システム側で選択はできませんし、安易に簡単な方法を選択するとデータ間違いなどが発生するので信頼性の高い方を使用するべきです。

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